古民家鑑定・古民家鑑定書が「古民家再生総合調査報告書」に変わります。

2019年7月1日より、古民家鑑定・古民家鑑定書が「古民家再生総合調査報告書」に変わります。
 
今まで伝統構法の調査に関する報告書は、
・古民家のコンディションが明確になる「古民家鑑定書」
・ロボット調査により床下の状態が判断できる「古民家床下インスペクション報告書」
・専用機器を用い伝統構法の耐震性能を判定する「伝統耐震性能評価報告書」
の3つに分かれておりましたが、これらの報告書がひとつにまとまり『古民家再生総合調査報告書』となります。
 
古民家鑑定士は、古民家鑑定書の部分を担い、下記の調査をおこないます。
 
1.物件情報
不動産売買時の重要事項説明書に近い形で所在地や法的制限などについて調査します。
2.構法築年数推定
物件を目視や謄本等の資料を元に建築構法と築年数を推定します。
3.周辺環境
物件周辺の環境を調査し、住みやすさを判断します。
4.劣化状況
外壁、屋根、基礎、構造体、内部、水回りなどの現在のコンディションを判断します。
5.予防保全
今後30年間の点検とメンテナンスのスケジュールを提案します。
6.家歴書
いままでの改修履歴を調査し、今後の履歴を残せるように提案します。

古民家再生総合調査報告書の内容

古民家鑑定書

古民家鑑定書は、古民家に合わせた適確な建物コンディションの調査をおこない、リフォームや購入の判断材料を提供します。築年数の経過した建物は状態が悪い場合構造体などの改修に多額の出費がかかったりします。使われている木材や仕上げ材はいいものが使われているがこのままリフォームした方がいいのか、それとも建て替えた方がいいのか。また不動産として購入予定だが建物を利用したい場合にどの程度改修費用が必要かを知りたいなどリフォームや不動産購入を検討する際に必要な情報を資格者が調査して情報提供をおこなう事を目的としています。

古民家床下インスペクション報告書

古民家床下インスペクションは、一般社団法人住まい教育推進協会が認定する古民家床下診断士資格者の在籍する全国床下インスペクション協会がシロアリなどをはじめとした床下の害虫診断について自走式点検ロボットモーグル等を使い調査をおこない、古民家の床下コンディションについての報告をと提案を実施します。本調査を実施することで床下の状態や手入れのポイント等がわかります。
本調査の目的は人体への影響が懸念される薬剤による防虫処理に頼るのではなく、毎年の点検を実施し、蟻害の原因となる要因を取り除いた床下環境を維持することで健全な建物環境を保全する目的で実施しています。

伝統耐震性能評価報告書

伝統耐震性能評価とは、一般社団法人伝統構法耐震評価機構が認定する伝統耐震診断士資格者が、常時存在する地盤と建物の微震動を利用し、地盤と建物の振動を同時に測定及び解析し伝統構法の耐震性能を判定します。
伝統耐震性能診断の結果、建物の耐震性能に問題がある場合には合理的にかつ適切に耐震改修方策を設計して、建物の耐震 補強工事を実施し、その後再度、伝統耐震診断によって、補強工事による耐震性能の改善の効果を、数値的に伝統耐震性能評価指数の検証により確認します。

調査依頼方法

一般社団法人全国古民家再生協会各支部へお問い合わせください。

費用

30万円(税別)
※地域によって別途交通費が発生する場合がございます。

調査から報告書発行までの流れ

1.調査依頼
一般社団法人全国古民家再生協会各支部へご依頼ください。

2.日程調整
調査は各専門資格者が行いますので調査実施日について、資格者と打ち合わせをお願いします。

3.調査実施
全ての調査が1日で終わる場合もございますが、別日にかかる場合もございます。
また大雨などの天候により延期となる場合もございますのでご了承ください。
※調査費用(30万円税別)は調査日当日までにお申し込みいただいた古民家再生協会へお支払いください。

4.報告書のご説明
調査終了後約1ヶ月~2ヶ月程度で報告書ができあがります。
ご連絡、日程調整の上ご報告にお伺いします。